入院1日目(手術前日)

いよいよ入院当日。

AM10:00

夫に送ってもらい、病院へ。病棟のナースステーションで名前を言うと、身長、体重を計って病衣を渡される。部屋の希望は出さなかったら、4人部屋の窓際だった。案内した看護師さんが「新しく入られる○○さんです。お願いします」と紹介してくださり、「よろしくお願いします」と言ったものの、ほかの入院患者さんからは何の応答もなし。カーテン締め切って寝ておられる。なので自分もカーテン締め切って過ごすことにした。ちと息苦しいけど、窓際だから光が入って明るいのは助かった。

まだ売店に行く用事があったので、病衣には着替えず病棟内をウロウロ。そしたら「担当から説明があるのでベッドに戻ってください」と。ほどなく本日の担当看護師Dさん登場。早速体温・血圧測定。なんといきなり37.5度の微熱。なぜだー。緊張して前夜あまり眠れなかったから、という事にしておいた。
入院中の日程説明。プリントに、どの日に何をしなければいけないか、検査や食事はどうなるか、ひととおり書いてある。やっぱり手術日がハードだなぁという印象。とりあえず浣腸が当日朝だけだったので安心した。そして、「やっぱ2泊3日退院はありえねー」と確信。
次に陰毛カット。といっても、チェックしてもらったら「OKです!」と言われて剃らなかった。邪魔にならなけりゃ良いらしい。
そして氏名・生年月日・血液型が書かれたリストバンドを手首に付けられる。ああ、いよいよ入院患者っぽい。

AM10:30

母が様子を見に来てくれたが、今のところ何もしてもらうことがないので一緒に売店つきあってもらった。先に医事課へ寄って、「健康保険限度額適用認定証」を提出。次に売店で、「サラシ(腹帯)3m」と「T字帯」をそれぞれ2つづつ。本当はパンでも買っておやつに食べようと思ってたが、既に食欲ないのでやめておいた。
部屋に戻って病衣に着替える。主治医の説明までだいぶ時間があるので、いったん夫と母には帰ってもらった。

AM11:00

下剤登場。キターって感じだ。ウェルカムドリンクのようだ。

飲みやすいように氷を入れてくれたんだけど、まずい。まっずい。レモン味のスポーツドリンクをどろりとして甘くして粉っぽくしたような、とにかくまずい。半分くらい飲むと下にたまったどろり分が濃くなって、ますますまずい。お茶でなんとか流し込んだ。
あと、手術用の弾性ストッキングをはく練習。確かにきついけど思ったほどじゃない。「はくの上手ですね!」とDさんに誉められる。

AM11:30

薬剤師さんより入院中の薬の説明。「下剤大変だったです」と言うと、「そうですね…でも2リットル飲む人もおられますから、まだいいほうですよ」と。げー。2リットル…
それにしても、誰か来るたびにもらうプリントが増えるから、やはりクリアファイルはいくつか必要だ。

PM12:00


昼食。身体動くのにベッドで食べるのもなんだなーと思い食堂へ。患者さんたくさんいるはずなのに、食堂へ来るのは10名もいない。外の景色を見ながら食べようと口に運ぶと…
腸が突然ぎゅるるるる。「うっ」とうめいてトイレにかけこんだ。下剤効果ばっちり、お見事ー。きたない話でゴメンナサイだけど、1回目からもう「水」状態。その後、30分おきくらいに便意が来て、10回近くトイレに通った。効き目はそれでも穏やかなようで、腹痛もないし冷や汗が出るようなのでもない。
あ、食事は7割程度食べた。薄味でぬるいし量も多くて食べきれず。

PM1:00

ヒマになる。腸を動かすために動いたほうが良いと言われ、廊下をせっせと歩く。廊下の突き当たりの窓から、隣の看護学校らしき建物が見えた。若い女の子がたくさん。病衣を来て病棟にいると、そんな景色が異様にまぶしく見える。

PM1:30

病院内はあったかく、いるだけで汗をかく。何度もトイレ行くし、夜から絶食なのでお茶をがばがば飲む。飲んでも飲んでも喉かわく。

PM2:30

夫到着。風邪ひいてて咳き込むので、迷惑にならないように二人でデイルームに移動。
そこへ手術室担当の看護師さんが来て、資料を見ながら明日の手術のオリエンテーション。おおむね麻酔科の診察で聞いたとおりだけど、手術室への入室方法が独特だった。「ハッチウェイ」という装置でベッドから自動で手術室に入るのだそうな。なんだか怖くなってきた。なんだその機械。

PM3:30

3時に主治医から説明があるはずだったが、なかなか声がかからない。二人でぼーっと待ちぼうけ。そこへC先生が登場。C先生は外来時の主治医だったが、今回は担当医ということになっていて、主治医は女性のE先生。面識なし。そのE先生は今手術が長引いているから、もう少し待ってて、と言ってC先生は去って行った。主治医と担当医の違いは結局最後まで分からなかった。

PM4:00

二人で小部屋に呼ばれて、E先生より手術の説明。開始時間は明日の10時、準備があるのでそれより少し前に入室するらしい。何か希望はあるかと聞かれたので、卵管の通水試験をお願いした。頼まなくてもやってくれるのかと思ったけど、そうじゃないみたい。せっかくお腹覗くんだから調べられることは全部やってほしかったが、他に思いつかなかった。
たくさんの同意書を渡され、夜のうちに署名しておくようにと。
退院までに診断書を1通お願いしておく。E先生は若くて明るくて誠意のある印象。本来の主治医C先生は部長でエラくて忙しく主治医の細々した業務ができないから、今回はE先生が主治医になったのだとか。納得。

PM5:00

明日もあるので夫は帰宅。お風呂に入るよう言われる。当分入れないので、念入りに洗った。ナースステーションでドライヤーを借りた。
お風呂のあと同意書に署名、捺印。あとで気づいたが、家族の署名も必要な書類があった。もう家帰っちゃったし、どうしよーと思ってたら私の代筆でもいいらしい。まあ説明は全部一緒に聞いたしね。
外が暗くなるにつれ心細くなってきた。同室の患者さんが大きな音でテレビ見てて、その音で気がまぎれて救われたけど、別の患者さんから「うるさい」と苦情が出てまた静かになった(ーー;)

PM6:00

夕食。5分粥。お粥はおいしく平らげたが、おかずはほとんど食べられず。
夕食後もヒマだが、何をする気にもなれずウロウロ。デイルームに「エースをねらえ」があったので持ってきて読む。

PM8:00

情緒不安定につき、宗方コーチのセリフで涙する。友人から励ましのメールをもらってまた涙する。
もうじき絶飲食だと思うと喉がかわいてお茶ばかり飲んだ。

PM9:00

消灯。以後飲食禁止。寝る前の検温でまた37.5度。
支給された眠剤を飲む。30分ほどすると身体が重くぼーっとなったが、神経が高ぶってて眠るに至らず。ちと効き目が弱かったみたい。そのままウトウトして過ごし、まとめて眠れたのは2時間程度。