SWAN 愛蔵版1・2巻

SWAN 白鳥 愛蔵版 1

SWAN 白鳥 愛蔵版 1

SWAN 白鳥 愛蔵版 2

SWAN 白鳥 愛蔵版 2

大昔、低学年くらいで読んだ。唯一覚えていた場面はセルゲイエフ先生の「さっさと出ていきたまえ!」(白目で背景に荒波と後光)なんかおとろしい漫画だと思って長年避けて生きてきた。大人になって借りて読んだらかなり面白かった。で愛蔵版、迷ったけど買ってしもた。30年たっても先生の熱さは変わらないです。重いコンダラ試練の道です。
愛蔵版の感想。

  • 表紙が一見地味。ビニールかけてあると分かりづらいけど、手の込んだ表面加工してあった。イラストもラメでキラキラ、エンボス加工の羽が舞っている。「こんな金のかかる印刷するなら普通にして値段下げろー」と思ったんだけど、読むうちに手触りが楽しくなってきた。読んでるとき指にさわるのね。なるほどねぇ。装丁はミルキィ・イソベさんかな。
  • 絵柄の天地が切れてます。特に目立つのが踊っている指先が切れてるやつ。だいぶ残念です。広告が入ってたと思われる余白は、羽の柄が散らしてあったりコマをずらして違和感なくしてある。
  • 異様にきたないページもある。もとのコマが小さかったのを拡大して入れたのか?カラーも何故か1ページだけきたない。元原稿なくしたんでしょうか。
  • コミックス持たないんでわからないけど、セリフがちょこちょこ変わってるらしいです。
  • 4大特典(1)書き下ろしコミック「SWAN―variation」4ページずつ連載。これ目当てにまんまと買う人が多そう。4ページ×12巻でどこまで話は進むのか? 内容は…楽しいです。本編と比べて薄味で目力のない絵で(奇麗なんだけど)、真澄の変わり様に驚きつつ(まいあは読んでません)ほとんど老けてない葵さん、全く老けてない堤先生が見物です。面白いんだけど、もし愛蔵版ではじめてSWANを読む人がいたら、壮大なネタバレですね。レオンて誰よ?とな。
  • (2)連載当時のカラーページを完全復活 これは1巻の頭のやつ?時代を感じる。
  • (3)コミックス未収録のカラー&モノクロ扉絵 ふわぁんとして奇麗だった。ふわぁんとしすぎのもある。腕が背景に溶けて消えてるのはこわい。1巻は白鳥の湖、2巻はジゼルの絵集で、なんとなくあらすじ順に並べてある。
  • (4)著者による新規彩色カラー原稿 これは、見開きで踊っているシーンに色をつけたもの? 塗り絵というか…元からカラー原稿として描かれたものじゃないから、元のほうが良かったような、でも色きれいだから良かったような、微妙なところ。読んでたらいきなりカラーに変わるから、インパクトはある。でも色入れないほうが奇麗だったかも、というやつもある。

やっぱりどうしても、一番印象に残る場面はセルゲイエフ先生の説教です。ああ、もうじき3巻が出るなぁ…