ハウルの動く城

7月にテレビでやってたのを見て意外にもはまりました。*11回見ただけでは意味わからん所が多すぎて、カットされてる訳ではないらしいのに話が繋がらず、気になって繰り返し見るうち面白くなってきた。原作読めばもっと分かるらしいので2册入手して読了。ハリポタがある棚あたりに売ってないなーと思ったら児童書なのですねぇ。私がファンタジーらしきものを読んだのはコバルトシリーズ以来かも。

ハウルの動く城1  魔法使いハウルと火の悪魔 (ハウルの動く城 1)

ハウルの動く城1 魔法使いハウルと火の悪魔 (ハウルの動く城 1)

後半が映画と別もの。映像で見てみたかったシーンがたくさん…巨大な服、7リーグ靴、魔法対決とか。文章がややとっつきにくく、1回目は途中で訳分からなくなって数ページ戻ることが何度か。アブダラ〜まで読み終わってから2回目読むと細かい伏線に気づいて「こいつは面白い!」となりました。「ウェールズ」の描写は1回目では分からなかった。まったく魅力のない灰色の街に描かれてますね。騒ぎを起こしつつ、ハウルのことばっかり考えてるソフィーがかわいい。風邪ひいてだだこねて酔っぱらってヘタレで、でも強力な魔法使いであるハウルも魅力的。
ちなみに1リーグ=3マイル、1マイル=1852m、1リーグ=5.4kmだから7リーグは37.8km!37.8kmを1歩で行けるのが7リーグ靴なのだって。使いこなすのが大変なわけですね。

ハウルの動く城2 アブダラと空飛ぶ絨毯 (ハウルの動く城 2)

ハウルの動く城2 アブダラと空飛ぶ絨毯 (ハウルの動く城 2)

ダイアナ・ウィンジョーンズのお話は、ネタバレなしで読むべし!と。結末知らずに最後まで読めてほんとによかった。うげっ!と驚かされましたです。
ハウル〜」よりも情景が思い描きやすく読みやすい。ラシュプート国の風習「美辞麗句慇懃無礼バトル」大笑いしました。訳者さんもすごい。前半と後半で物語の雰囲気ががらっと変わるのは、物語の舞台がインガリー国に飛ぶせいか(この2国が隣接してるというのが解せない)。あと、この人の書く女性はみーんな強いですねぇ…主役が霞んでしまう。

で、2册読み終わってから映画を見直すとやや複雑な気持ちになりました。原作のハウルはもっともっと情けなくてヘタレで愛すべきキャラだよなぁ、と。映画の続きに「アブダラ〜」が繋がってるとしたらとんでもない事に…だから、別次元のお話と思って見たほうがよさそう。
映画で戦争シーン多かったのは監督の趣味でしょうが、「アブダラ〜」には少し戦争の話“戦争で魔法を使って勝つことが正しいことかどうか”という内容があったので、映画のハウル(王様に変身中)の台詞「ここは魔法で守られているが、かわりに周囲の街に爆弾が落ちる。魔法とはそういうものなのだ」のあたりに繋がってる気もします。
面白かったので、クレストマンシーシリーズも読んでみようかな。

*1:公開時に「アレは恋愛もの」て聞いて期待してなかった。「最後キスシーンばっかで終わる」というのはある意味合ってたなぁ。