映画OST イタリア語吹き替え版

オペラ座の怪人各国聴き比べ続行中。
Il fantasma dell'Opera イルファンタズマデッロベラ。まとめ買いCDのうち2番目に聞きました。イタリア語はちっとも分からず、単語もろくに聞き取れず。歌詞カードもなし。
巻舌ばりばり、明るく楽しいオペラ座です。イタリア語の耳当たりがやさしいので気に入りました。
エンジェルオブミュージックのサビが“アーンジェログィダラ〜ミァヴォーチェ♪”てな感じです。
全体のまとまり感はあまりなく、歌手が各々勝手に歌ってます。かっちりした作りのドイツ語版と対照的。

ファントム(ルカ・ヴァレットリ)

バトラーの歌い方にあわせて叫んでますが、本職だからもちろん上手です。上手だけどあまり印象に残らないような。もっと弾けてもよかったのに、と思います。

クリスティーヌ(レタナ・ファスコ)

きっとベテランの歌手なんでしょう。可憐な声で上手です。安心して聞ける分、初々しさがない。巻き舌のせいか、ものすごい口喧嘩強そうなクリスティーヌです。私が今まで聴いた中では最強です。地下に無理矢理さらわれて、ファントムをなじるシーンありますね。怖いです。私がファントムなら「姐さんすんませんでした」と謝ってしまいます。多分エミーの映像と合わないのでは。

ラウル(ピエトロ・ピグナテッリ)

「腹に力入れて歌え!」と言いたくなるようなラウル君です。上品なんですよ、だけど「お坊ちゃま」すぎて…クリスティーヌに気づくシーンは(あれ…?あれ、あれって、クリスティーヌ…?かな?だよね?あ、やっぱそうだよ!「ブラヴァ!」)って感じです。えらいのはイタリア版だけに「ブラヴォ」でなく「ブラヴァ」な所です。地下に駆け付ける所は「返せ!」ではなく「かぇしてょぅ〜〜」な感じ。

プリマドンナ

最高。この1曲だけでも買った価値ありました。支配人達が良い味出してます。わざとハズして歌ってるのかい?と思う位。カルロッタ様もイタリア人の設定ですから、オリジナル以上にオーバーにやってくれます。マダム・メグ・ラウルも良い。

その他

ハイライト版で曲数が少ない。主題歌もイタリア語吹き替えしてほしかった。(英語のしか入ってない)歌詞カードも欲しかった。ブックレットは他と共通の写真入り。
何故か、高音で歌い上げる所だけ洞窟の奥で叫んだようなエコーがかかってます。「ミュージックオブザナイト」のラストがエコーでフェードアウトするパターンは初めて聴いた。違和感ありますが、イタリアでは好まれるのかな。オケの音はドイツ語版よりは迫力あります。*1
私が聴き比べで気にしているラスト三重唱のユニゾン部分(英語だとYou Choose,のとこ)は、よく聞かないと分からないけど一応ユニゾンぽい…。
たいへん楽しく聞けたので、画面と合わせて観てみたい。でも吹き替えDVDには手が出ないです。

*1:同じ音源のはずなのに全然違うです。音の厚みは オリジナル(日本版)>イタリア>>ドイツ