劇団四季 ロングランキャスト版
- アーティスト: 劇団四季ロングラン・キャスト,劇団四季ミュージカル・オーケストラ,上垣聡,山口祐一郎,鈴木京子,石丸幹ニ
- 出版社/メーカー: ポリドール
- 発売日: 1992/09/26
- メディア: CD
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キャスト
- 山口祐一郎さんの怪人は素敵でした。華やかで甘いテノールの「音楽の天使」。怪しさ・狂気・哀愁成分はほとんど無し。若々しく、顔も醜くなさそう。登場の「ブラヴィ、ブラヴィ、ブラヴィシミ…」から艶やかです。一番の圧巻はやはり1幕ラストの30秒ロングトーン。びっくりです。曲の終わりに合わせて音を切ってますが、まだまだ余裕で伸ばせそうだった。
- 鈴木京子さんのクリスティーヌ。CDのレビューで「高音が弱い」とさんざん貶されていたので、「期待せず聴いたら意外と平気かも」と思ったのですが…駄目でした。高音どころか全体的に弱いです。声は可憐で演技も悪くないのに、歌になると周囲と全然釣り合いとれてない。「歌のおねえさんが無理してオペラ歌ってる」みたいな。スィンクオブミーの最初、不安げに歌い出したので「最初は自信なさげに歌ってこのあと盛り上げるのね」と思ったら最後までそのままでした。CD用に録音してるはずなのに何故こんなんなったんだろう。主役なのに、彼女が出たとたん現実に引き戻される。
- 石丸幹二さんのラウル。上手なんだけどもっと伸びのある声を期待してた。このCDではファントムが濃すぎて対抗しきれてない。*1
- 村俊英さんのフィルマン。先日舞台を見たので、村さんは私にとっては「怪人」なのです。同じ声で「残念なのはファントムのいない事!」と歌われると妙なかんじ。山口ファントムの声から村フィルマンに声がかぶさる手紙のシーンは、怪人の声が二人同時に聞けて楽しかった。低音で艶っぽいヴィブラートのかかった声、やっぱりいいなぁ。(この前は「演歌みたい」と書いたくせに自分)
その他
- オケの演奏はまあまあ。歌に比べて伴奏が前面に出過ぎの感じもするけどこれくらいのほうが好き。
- ちょこちょこシーンがカットされてますが、ブツ切りのロンドンオリジナルより自然で、気になるのはラストあたりの1カ所くらい。
- 歌詞カード、CDのすべての歌詞がのってます。プリマドンナの7重唱の歌詞も並列で書いてあるけど、見ながら聴いてもわけわかんない。日本語でわあわあ言ってるだけのような…
- 墓地で二人が声ぶつけ合う二重唱が好きなのに、迫力不足。ファントムが下のパートを歌ってるのだけ丸聞こえでハモリになってない。ここは西クリスティーヌくらいの破壊力が欲しい。
- 「俳優の個性を楽しむためのCD」という意見に同意。脇役・アンサンブルは文句ない。主役が強すぎる。
- 母国語って強力なもんで、数回聴いたら頭の中で日本語歌詞がリピートします。へんな歌詞もだんだん気にならなくなる。
He's here the Phantom of the Opera→こわーいわーファーントムのーけはーいよー♪
一番驚くのは、去年の日記(http://d.hatena.ne.jp/cocopa/20050903)*2で「日本人のファントムなんて…」といってた自分がすっかりはまった事です。食わず嫌いでしたすんません。