マリス・ヤンソンス指揮 バイエルン放送交響楽団&五嶋みどり

久々にプロのオーケストラの演奏を聴きました。チケット代が演劇並に高かったので、「そんなすごいんかい」と思ったけど、すごかったです。会場もほぼ満席。駐車場の出入り20分待ち。

・ベートーベン 序曲「レオノーレ」第3番
シベリウス ヴァイオリン協奏曲 ニ短調
ワーグナー「トリスタンとイゾルテ」より“前奏曲と愛の死”
・ストラビンスキー「火の鳥」(1919年版)
・アンコール チャイコフスキー バレエ組曲くるみ割り人形」より

オケ人数約80名。(頭数えた)弦楽器と木管がきれいにまとまってて、弦の「ざかざかした感じ」がしない上品なオケでした。海外のプロって地方公演で手抜きする事あるって聞くけど(うたたねしてるのは昔見た)そんな気配の全くない丁寧で真面目な演奏。1曲目が終わった時にはもう割れんばかりの拍手でした。
クラリネットがすごく良い音!ドイツ管なんだろうか、深みのある音で。色々いい意味で期待裏切られたって感じです。
ヤンソンスさんは指揮台の上でずっと踊ってるから面白かった。一度こういう躍動感あふれる指揮で演奏してみたい。静かな音のときには優雅に、激しい時には打ち付けるように、フィニッシュはほんとに飛び跳ねてました。みどりさんがソロで激しくうねってる時だけ大人しくしてた。
五嶋みどりさんも初見でした。うつむき加減で髪をふりみだして激しくうねりながらの演奏。バイオリン詳しくないけど素晴らしい技術でした。ただ曲が難しすぎて途中眠くなった。すみません。

後半は「トリスタン」でうっとーりして、火の鳥の「カスチュイ王」で何人か寝てた人が飛び起きた。「終曲」のホルンソロは素晴らしかった。でもそのあと入ってきた金管勢がどうもだめでした。そこしか出番がないからか張り切っててやんちゃな音で…弦と木管は本当に良いのにもったいない。
それでも値段の価値はある演奏会でした。バイエルンがまた来たら聴きにいきます。

終了後、もみくちゃにされながらロビーで気さくにサイン&撮影に応じた五嶋みどりさんにも拍手。す〜〜ごく小柄なのでびっくりした。ステージでは大きく見えたのに、人の山にうもれておでこしか見えない。でもにこにこしてて、本当いい方なんだな。